症状から腰痛の原因を探る - 「月経(生理)の異常、乳房の張りや痛み」
女性の体に異常や不快感を生じる病気・障害
腰痛を引き起こす病気や障害の中には、以下のような「女性特有の症状」も伴うものがあります。自分の症例に当てはまるものを探して原因を探ってみましょう。
<月経(生理)の異常>
- 月経痛が強い、月経周期の乱れ、月経時の出血が異常に多い・少ない
- 月経時以外の性器からの出血(不正出血)
- おりものの異常(色や匂いがいつもと違う)
<その他>
- 乳房の張りや痛み
- のぼせ、むくみ、ほてり、肌荒れ、貧血、耳鳴り、動悸
※文中の「病名」を選択すると、詳しい解説ページに移動します。
現れる症状や程度には個人差がありますので、あくまで参考とするに留めてください。
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◆月経痛(生理痛)・月経困難症・月経前症候群
月経時に起こる様々な不快症状
【主な症状・特徴】
- 頭痛、腹痛(胃痛)、腰痛、肩こり、乳房の張りと痛み
- むくみ、冷え、めまい、のぼせ、貧血、吐き気、嘔吐、便秘、下痢
- イライラ、憂うつ、焦燥感、怒りっぽい、集中力の低下(注意力散慢)、情緒不安定
- 月経(生理)が始まって女性ホルモンの分泌が増えたりホルモンバランスが変化するため。更に疲れやストレスが重なると症状が悪化する
◆月経不順(生理不順)
月経に様々な異常が生じるもの
【主な症状・特徴】
- 「月経周期」や「月経の続く期間」が極端に短い、または長い
- 「月経時の性器からの出血」が極端に少ない、または多い
- 体内の女性ホルモンのバランスが崩れることで起こる。月経が始まる時期(思春期)や終わる時期(更年期)、疲れやストレスがたまっている時などにバランスが乱れやすい
◆子宮内膜症
子宮の内側にできる膜「子宮内膜」が、子宮以外の場所にもできる病気
【主な症状・特徴】
- とても強い月経痛(生理痛)、激しい腹痛と腰痛
- 30〜40歳代の女性に多くみられる
- 月経時の出血が増える(過多月経)、月経期間が長くなる、茶色のおりものが出る、性交時や排尿・排便時の痛み、尿が出にくい、便秘
- 詳しい原因は不明。月経時に子宮内膜の組織が混じった血が逆流するためと考えられる
◆子宮筋腫・子宮ポリープ
子宮内部にできる良性の腫瘍
【主な症状・特徴】
- 生理期間外の性器からの出血(不正出血)
- 生理時の出血量が異常に多い(過多月経)
- 貧血 ・おりものが増える
- 30〜40歳代の女性に多い
- 詳しい原因は不明。女性ホルモン「エストロゲン」が関係しているとみられる
◆子宮がん(子宮頸がん・子宮体がん)
子宮にできる悪性腫瘍(がん)
【主な症状・特徴】
- 月経期間外の性器からの出血(不正出血)
- おりものの異常(量が増える、臭う、血が混じるなど)
- セックス中の性器からの出血 ・貧血
- 子宮頸がんはウイルス感染によるものが多く、子宮体がんは女性ホルモン「エストロゲン」が長期間分泌されると発症しやすい
◆子宮頸管炎
子宮の出入口が細菌感染し炎症が発生する病気
【主な症状・特徴】
- おりものが増える(白またはやや黄色い)
- 激しい腹痛や腰痛
- 膣の炎症が子宮頸管にまで広がるケースや、性交時、出産時、妊娠中絶手術時などに傷口から細菌感染
◆更年期障害
50歳前後で月経が終わる「更年期」を迎えると、女性ホルモンの変化で心身につらい症状がでる
【主な症状・特徴】
- 頭痛、めまい、耳鳴り、肩こり、腰痛、動悸、肌荒れ、肌のほてり、むくみ、のぼせ、発汗、手足の冷え
- イライラ、気分の落ち込み、不安感、不眠、蟻走感
- 生理がこない、生理が遅れる、生理周期が不安定になるなどの「月経異常(月経不順)」
- 月経の終わる「閉経」を迎えた50歳前後の女性に起こるが、疲れやストレスによって20〜30歳代の若い女性にも見られる(若年性更年期障害)
- 閉経後の更年期(50歳前後)の女性ホルモンの減少
関連項目
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