月経痛(生理痛)について/特徴・原因・症状・治療

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『月経痛(生理痛)』の詳細 - 症状・原因・治療法

腰痛を引き起こす可能性のある病気や障害の一つに月経痛(げっけいつう)・生理痛があります。
ここでは腰の痛みとの関連について解説します。

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1.月経痛(生理痛)の症状

月経(生理)の期間中には以下のような症状が現れます。

心身の体調が悪くなる生理痛


  • 頭痛、腹痛(胃痛)、腰痛、肩こり、乳房の張りと痛み
  • むくみ、冷え、めまい、のぼせ、貧血、吐き気、便秘、下痢
  • イライラ、憂うつ、焦燥感、怒りっぽい、集中力の低下(注意力散慢)、情緒不安定

人によって症状の重さや出やすさに違いはありますが、非常に多種多様な身体的・精神的な不快症状が見られます。
こうしたつらい症状は、痛みや体の不調も含めて月経痛と総称されます。俗に言う生理痛です。

生理痛の症状が日常生活に差し支えるほどひどい場合を月経困難症といい、生理痛のうち月経前の時期(月経の1〜2週間前から月経が始まるまで)にみられる症状を月経前症候群(PMS)と呼びます。

<その他の特徴>

  • 頭痛のほか、頭が重く感じることもあります。
  • 不快な症状が重なって体調不良になり、仕事や勉学がはかどらなくなることがあります。
  • イライラしたり怒りっぽくなるなどの精神的な症状は、特に理由もなく起こります。

◆月経期間中の症状の違い

生理痛によって現れる主な症状は、月経の時期ごとに異なります。

時期主な症状原因
月経前頭痛、腹痛(胃痛)、乳房の痛み、肩こり、だるさ、イライラ、集中力の低下、情緒不安定黄体ホルモン
月経前半お腹の痛み(鈍い痛みやキリキリした鋭い痛み)、めまい、吐き気、下痢プロスタグランジン
月経後半お腹の痛み(鈍い痛み)、頭痛、腰のだるさ、むくみ、冷えうっ血

1.月経前(月経前症候群)

イラスト:排卵イメージ

月に一度、卵巣から卵子が飛び出す「排卵」が起こると、女性ホルモンの一つである黄体ホルモンの分泌量が急激に増えます。これにより体の機能を調整する自律神経のバランスが崩れ、頭痛、腹痛、イライラなどの不調が現れます。
また、黄体ホルモンの働きで妊娠に向けて体質が変化し始め、乳腺の発達、体温上昇、体内の水分の増加等が起こります。すると乳房の痛み、だるさ、下半身のむくみが見られます。
月経が始まると黄体ホルモンの量は激減して症状はなくなります。

2.月経前半

月経が始まる直前から月経の前半までの期間は、体内で合成されるプロスタグランジンという物質の量が急激に増えて生理痛を引き起こす原因となります。
この量が多すぎると子宮の収縮が強まり、キリキリとした痛みが発生します。また血管を収縮させる作用によって、腰痛、だるさ、冷えといった症状が現れます。さらに胃腸の動きにも影響を与え、吐き気や下痢の原因にもなります。
プロスタグランジンの量は個人差があるため、この量が少ない女性ほど生理痛も弱くなります。ちなみに陣痛の痛みを引き起こす原因もこのプロスタグランジンです。

3.月経後半

月経の後半になると、ホルモンバランスの崩れや冷えなどが原因で、骨盤周辺の血液の流れが悪くなる「うっ血」が生じやすくなります。血行が悪くなることで下腹部の鈍痛や腰回りの重苦しい感覚などの生理痛が現れやすくなります。
軽度のうっ血なら、軽い運動や入浴などによって下半身を温めて骨盤周りの血行を良くすることで生理痛を和らげることができます。

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2.月経痛(生理痛)とは? - 特徴や原因

<月経について>

月経(生理)とは、女性の体の内部を"妊娠に適した状態"へと周期的に変化させるシステムの一部です。
毎月体内では受精卵の元である「卵子」と、受精卵が大きくなるベッドの役割を果たす「子宮内膜」という膜が作られます。卵子が精子と受精せず妊娠しなかった場合は、卵子や子宮内膜が全て出血と共に膣から体外に出てきます。この現象が月経です。一回の月経の始まりから終わりまでの期間である「月経周期(生理サイクル)」は通常25〜38日程度です。
月経のサイクルは妊娠などによって一時的に止まる場合を除き、50歳前後で月経が終わる「閉経」まで繰り返し続きます。

◆月経痛(生理痛)はなぜ起こるのか

大人の体型へ変化

月経は女性ホルモンの働きによって起こります。
ホルモンは体内で生成・分泌される物質で、人の成長に大きな影響を与えます。
思春期に入ると男女ともに性ホルモンの分泌が盛んになり、大人の身体が作られ始めます。女性なら女性ホルモン「エストロゲン(卵胞ホルモン)」によって乳房などが発達し、皮下脂肪が増えて丸みのある女性らしい体つきに変わっていきます。卵子や子宮内膜などの組織も作られて、子どもを妊娠するための環境が整うと、初潮を迎えて「月経(生理)」が始まります。

月経期間中に分泌される「黄体ホルモン」や「プロスタグランジン」などの女性ホルモンは、月経・妊娠・出産が正常に行われるようにする働きを持つホルモンですが、同時にこのホルモンの働きが副作用として様々なつらい症状を引き起こしたり、分泌量が増えすぎて体の機能をコントロールする自律神経のバランスを崩し、頭痛、腹痛、イライラなどの原因にもなります。

◆月経痛の悪化と「月経困難症」

月経痛による症状が特にひどい人では、学校や仕事に行くのもつらかったり、起きていることもできないなど、日常生活に支障をきたすほどの月経困難症の状態になります。
こうしたケースでは多くの場合、月経痛の主たる原因のほかに症状を悪化させる要因が存在します。

不摂生・乱れた生活習慣

生理期間中は体のホルモンバランスが大変崩れやすくなっており、そこに以下のような心身に負担をかける要因が加わると月経困難症になりやすくなります。


  • 疲れやストレスがたまる
  • 睡眠不足
  • 夜更かしをしたり、食事時間が一定でないなどの不規則な生活
  • 無理なダイエットや食事制限
  • 暴飲暴食、過度の飲酒・喫煙
  • 病気
  • 月経に対する不快感や拒否感が強い
  • 子宮や骨盤への刺激

◆月経困難症の種類

月経困難症は、子宮や卵巣などの臓器に異常がない「機能性」のものと、異常がみられる「器質性」のものに分けられます。

機能性月経困難症は、先に述べた生理の悪化要因のほか、プロスタグランジンが主な原因とされています。プロスタグランジンの分泌量は個人差があり、たくさん作られる体質の女性ほど月経困難症を発症しやすくなります。

器質性月経困難症は、子宮内膜症子宮筋腫子宮頸管炎膣炎、外陰炎といった子宮や女性器の病気が原因で起こります。特に子宮内膜症は月経困難症をともなうケースが多いです。


3.治療・対策

月経痛が完全に起きなくするような根本的な治療法はありませんが、様々な対策を行うことで症状を和らげることはできます。

鎮痛剤やピルなどの薬の服用したり、運動や入浴で体を温めたり、食事内容や生活習慣の改善を図るなどの方法が有効です。症状があまりにひどい時は自分だけで対処しようとせずに婦人科を受診しましょう。


関連項目


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