月経不順(生理不順)で腰が痛むケース

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『月経不順(生理不順)』の詳細 - 症状・原因・治療法

腰痛を引き起こす可能性のある病気や障害の一つに月経不順(げっけいじゅふん)があります。
ここでは腰の痛みとの関連について解説します。

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1.月経不順が疑われる症状

以下のような症状が見られる時は、月経不順に陥っている可能性があります。


  1. "月経周期"が極端に短い、または長い
  2. "月経の続く期間"が極端に短い、または長い
  3. "月経量"が極端に少ない、または多い

1-1.月経周期(生理周期)の異常

月経不順・生理不順イメージ

正常な月経周期は一般的におよそ25〜38日間です。これが月経不順になると極端に短くなったり(24日以下)、極端に長くなったりします(39日以上)。月経のたびに周期が短くなったり長くなったり安定しないタイプの異常もあります。
サイクルが短いものを「頻発(ひんぱつ)月経」、長いものを「希発(きはつ)月経」と呼びます。

月経周期には個人差があるので数日のズレなら問題ありません。目安として6日以内のズレならば正常で、毎回7日以上変動してしまうときは月経不順と考えてよいでしょう。

1-2.月経の持続期間の異常

月経が始まって性器からの出血が見られる期間は通常3〜7日程度ですが、月経不順になるとこの期間が極端に短くなったり(2日以下)、極端に長くなったりすることがあります(8日以上)。

1-3.月経量(経血量)の異常

月経時に性器から出血する量(経血量)が極端に少なかったり、極端に多かったりすることがあります。
量が少ない状態を「過少月経」、量が多い状態を「過多(かた)月経」と呼びます。

経血量目安となる症状
正常50〜100ml位
過少月経20ml未満・経血がおりものくらいの量で、ナプキンがほとんど必要ない。
・生理が長期間止まることがある 。
過多月経140ml以上 ・ナプキンが1時間もたない。
・経血にレバーのようなかたまりが混じっている。
・量の多い出血が8日以上続く。
・貧血気味である。

◆月経不順による不快症状

月経・生理による体調不良・不快症状

月経不順によって現れる症状は、基本的に月経に関する異常だけです。
しかし、場合によっては腰痛を含む様々な不快な症状が現れることもあります。これは月経の異常そのものが原因というよりも、月経不順に陥るような体の状態が原因といえます。
月経不順が起こるということは、身体的・精神的な疲労がたまってホルモンバランスが崩れた状態になっているということです。
こうした状態が続くと、疲れからくる不快症状のほか、ホルモンバランスの崩れによる生理痛更年期障害のような症状が現れます。また、色々な病気につながる危険性もあります。

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2.月経不順とは? - 特徴や原因

通常の月経(生理)において身体に生じる様々な現象や生理のサイクル(月経周期)に、一定以上の大きな乱れが生じている状態のことをまとめて月経不順(生理不順)と呼びます。

既に解説したとおり、異常が起こりうるのは主に「月経周期」、「月経持続期間」、「月経量」の3つです。

◆月経不順が起こる原因

月経不順は体内で分泌される様々なホルモンのバランスが崩れることで起こります。
ホルモンの分泌量は、思春期や更年期など身体が大きく変化する時期に著しく変化するほか、疲れ、精神的ストレス、病気などが原因で増減することもあります。


1.不安定期

成長に伴う体型へ変化

子どもから大人へと体が成熟し始める「思春期」の女の子は、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が活発になるほか、月経の始まりで周期的にホルモンの分泌量が変化します。
また、50歳前後の「更年期」の女性は、月経が終わる「閉経」を迎えて卵巣が役割を終えるため、ホルモンの分泌が低下していきます。

こうした時期はホルモンのバランスが不安定になりがちなため、月経不順に陥りやすくなります。

なお、不安定期の月経不順は成長の過程で大半の女性に起こるものですので、心身に異常が見られないなら特に心配はいりません。


2.心や体の負担

仕事の疲れや激痩せ

疲れや精神的ストレスがたまるほど、ホルモンの分泌に乱れが生じて月経不順が起こりやすくなります。
以下のような要因を持つ人は要注意です。


  • 激しい運動、スポーツ
  • 休みの少ない長時間労働
  • 不安や悩みによる過度のストレス
  • 過度のダイエットにともなう急激な体重減少

月経は、子宮という器官だけで一から十まで全て行われるものではありません。
月経の一連の工程は、脳の視床下部、下垂体、卵巣、子宮といった複数の器官が連携しながらスムーズに進められています。
しかし心身に大きな負担がかかると、視床下部から正常な指令が発せられなくなったり、自律神経(※)が乱れてホルモンの分泌に影響が出るなどして、生理不順を起こすことが良くあります。

※「自律神経」:体の様々な機能をコントロールし、健康状態を維持する神経


3.病気や薬の副作用

体の特定の器官に異常があると、月経不順が起こる場合があります。

  • 下垂体の機能の異常
  • 卵巣の異常
  • 甲状腺機能亢進症・低下症
  • 薬の副作用(特に抗うつ剤などの向精神薬)

◆月経不順を放っておくと…

月経不順は日頃の疲れやストレスが原因にもなるため比較的よく見られる病状です。
生理が短くなって、不快感がない開放感や、「すぐに元に戻るから大丈夫」といった軽い考えから放置されることが多いようです。
確かに軽度の生理不順なら、体を休ませてリラックスすることで正常な状態に戻るため、大きな問題はありません。しかしいつまでも正常な月経に戻らず異常な状態が続く場合は要注意です。

生理不順とは女性ホルモンのバランスが崩れた状態です。こうした状態が長く続くと、3ヶ月以上月経がこない「続発性無月経」になったり、老化が早まって20〜30代で若年性更年期障害になったり、色々な病気につながる危険性も高まります。
また、何らかの病気が原因で月経不順になっている場合もありますので、大したことないと安易に考えず、いつまでも続くようなら一度婦人科を受診しましょう。

病院を受診したほうが良いケース

  • あまりにも生理不順が長引いている
  • 生理に伴う症状が重く、苦痛が激しい
  • 特に疲れやストレスもなく、妊娠するような心当たりもないのに生理不順が起きている
  • 生理が起きていないのに性器から出血する
生理不順が原因で起こりうる病気

3.予防と対策

規則正しい生活-食事・運動・休息

月経不順にならないためには、「定期的に適度な運動を行う」、「しっかり食事をとって十分な栄養を摂取する」、「十分な睡眠や休息をとる」など、健康的な生活をおくることが大事です。疲れやストレスをためすぎないよう注意しましょう。

心身に不調を感じたり、月経不順になってしまった場合は、体をゆっくり休ませたり、趣味や気晴らしでストレスを解消するなどしてホルモンバランスを正常な状態に戻す必要があります。それでも症状が改善しない、または大変つらい症状がある場合には婦人科を受診しましょう。、

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