症状から腰痛の原因を探る - 「下半身の異常や歩行障害」 

『腰の痛み』タイトル
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メニュー > 症状一覧 > 3.下半身・足の異常

足やお尻など下半身に異常を生じる病気・障害

腰痛を引き起こす病気や障害の中には、以下のような「下肢の異常や障害」も伴うものがあります。自分の症例に当てはまるものを探して原因を探ってみましょう。


  • 足やお尻の"痛み"や"しびれ"(坐骨神経痛)
  • 両足のマヒ
  • 両足の筋力低下(足に力が入らない、足首を上に向けて曲げられない、つま先立ちできないなど)
  • しばらく歩くと足の痛みやしびれが増して歩けなくなり、休むとまた歩けるようになる(間欠性跛行)
  • 足や下半身が冷たく感じる
  • 下半身の知覚障害(膝の下やアキレス腱を叩いた時の反射的な動きが鈍る、足の裏の感覚がおかしくなる等)
  • 股間に熱さを感じる、会陰部の異常な感覚、歩行中の勃起

※文中の「病名」を選択すると、詳しい解説ページに移動します。
現れる症状や程度には個人差がありますので、あくまで参考とするに留めてください。

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坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)

腰から足先に向かって伸びる坐骨神経が圧迫を受けたり炎症を起こしたりするもの

【主な症状・特徴】
  • 下半身の強い痛みやしびれ(腰から足の裏までの広範囲に発生しうる)
  • 動かず安静にしていても痛みやしびれがおさまらない
【こんな症状が現れることも】
  • 足のだるさや冷え、足の感覚の鈍り
  • 寒い時、夕方、天気が崩れそうな時などに痛みやしびれがひどくなる
【主な原因】

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

過去に水ぼうそうを起こしたウイルスが体内で再び活性化するもの

【主な症状・特徴】
  • 下半身に神経痛のようなピリピリとした痛み、時には激しい痛みを感じる
  • 痛む箇所に赤い腫れや小さな水ぶくれが"帯状に連なって"できる
  • 悪化すると高熱が出ることもある
【主な原因】
  • 体内に残るウイルスが、加齢や過労などで免疫(抵抗力)が低下した時に再び活性化する

(腰椎)椎間板ヘルニア

椎間板が押しつぶされ、中にあるゼリー状の物質(髄核)が外に飛び出した状態

【主な症状・特徴】
  • 腰の急な激痛(急性型)。またはしつこく続く鈍い腰痛(慢性型)
  • 下半身の痛みやしびれ(坐骨神経痛)
  • 前かがみになると痛みやしびれが強まる
  • 20〜50歳代の男性、特に働き盛りの20〜30代に多い。10代の若者や60代以降の高齢者は少ない
【主な原因】
  • 腰を使い続けたり、一度に大きな負荷をかけたり、歳をとるなどして椎間板が老化する

(腰部)脊柱管狭窄症

背骨の内側の神経の通り道「脊柱管」が狭くなり、神経が圧迫される障害

【主な症状・特徴】
  • 足の痛みやしびれ
  • 一度に長い距離を歩けない(間欠跛行)
  • 腰を後ろに反らすと痛みやしびれが増し、前かがみになると楽になる
  • 50歳以上の高齢者、若いころから腰痛持ちの人、腰のケガや病気を繰り返している人などによく見られる
【こんな症状が現れることも】
  • 下半身が冷たく感じる、足の裏の感覚がおかしくなる
【主な原因】
  • 加齢・病気・ケガなどによって腰椎の骨や靭帯が変形し脊柱管が狭まる

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腰椎分離症・すべり症

椎骨を支える椎間関節が骨折して分離したり、分離したことで椎骨が前方にずれる障害

【主な症状・特徴】
  • 腰が疲れる、だるい、重い、鈍い痛みを感じる
  • 腰を後ろに反らせた時や、長時間立ち続けたり、激しいスポーツや重労働をした時に痛みが強まる
  • スポーツをする20歳以下の成長期の若者、特に10〜14歳の子どもに多く見られ、骨折を伴わないケースは40歳以上の中年女性に多い
【こんな症状が現れることも】
  • お尻や足のしびれ。お尻の筋肉の痛み
【主な原因】
  • 椎間関節の骨折。若者の場合は激しい運動が原因で、中年層の場合は組織の老化が原因で骨折する

変形性腰椎症(変形性脊椎症)

腰部の背骨(腰椎)が加齢などで変形するもの

【主な症状・特徴】
  • 腰がだるい、重い、鈍い痛みを感じる
  • 腰を後ろに反らせた時や、動作の始まりや疲れた時に痛みが強まる
  • 入浴中は症状がとても和らぐ
  • 加齢にともなう老化現象であるため、40歳以降の高齢者に多く発症する。特に男性に多い
【こんな症状が現れることも】
  • 肩こり、背中やお尻の痛み、足のしびれや冷え、一度に長く歩けない(間欠跛行)
【主な原因】
  • 加齢や長年腰を使い続けたことによって骨が変形し、神経などの周辺組織を刺激する

脊椎カリエス(結核性脊椎炎)

結核の原因となる結核菌が脊椎に感染して炎症を起こす病気

【主な症状・特徴】
  • 腰や背中の中心に鈍い痛みやコリがあり、患部を押したり叩いた時にも痛む
  • 体がだるく疲れやすい、食欲がなく体重が減る
【こんな症状が現れることも】
  • 発熱、安静時の痛み、背骨が後ろに曲がる、下半身のしびれやマヒ
【主な原因】
  • 結核菌の感染(周囲の結核患者や過去に感染した結核の残存菌から感染)

脊髄腫瘍・脊椎腫瘍

脊髄(中枢神経)や脊椎(背骨)にできる、良性または悪性の腫瘍

【主な症状・特徴】
  • 腰や背中に鈍い痛みがしつこく長く続く
  • 動かず安静にしていても痛み、患部を押したり叩いた時にも痛む
【こんな症状が現れることも】
  • 突然の激痛、めまいや頭痛、筋力の低下や歩行困難(運動障害)、手足のしびれやマヒ・感覚の鈍り
【主な原因】
  • 悪性腫瘍(がん)の場合、他の臓器からの転移がほとんど。


関連項目

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