腎下垂(遊走腎)で腰が痛むケース

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『腎下垂』の詳細 - 症状・原因・治療法

腰痛を引き起こす可能性のある病気や障害の一つに「腎下垂」があります。
ここでは腰の痛みとの関連について解説します。

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1.腎下垂が疑われる症状

腰の痛みのほかに、以下の様な症状・特徴が見られる場合、腎下垂が発症している可能性があります。


  • 腰やわき腹の鈍い痛み(横になると和らぐ)
  • 胃のむかつき、吐き気、食欲がない
  • 血尿、たんぱく尿がでる
  • 尿があまり出ない、出にくい

実際は腎下垂になっても何の自覚症状も現れないケースが大半です。


2.腎下垂とは? - 特徴や原因

腎臓とその周辺臓器
泌尿器系の臓器:腎臓と膀胱

腎臓は本来あるべき場所にいつもしっかりと固定されているわけではありません。呼吸に合わせて上下に少し動いたり、立ち上がった時に反動で数センチ下に動いたりするほどです。
位置が一時的にズレてもすぐに元の位置に戻るのが普通ですが、こうした自然な動きの範囲を超えて腎臓がずっと下まで移動してしまった状態を腎下垂(じんかすい)または遊走腎(ゆうそうじん)といいます。極端なケースでは骨盤の中まで腎臓が下がってしまうようなこともあります。

腎下垂は特に右の腎臓だけに発症しやすい傾向があります。

腎下垂によって腎臓の機能が悪くなることはほとんどありません。
しかし、腎臓と膀胱を結ぶまっすぐな尿管が、腎臓が下がることで曲がってしまい尿が流れにくくなると、わき腹痛や腰痛が起こることがあります。また、腎臓につながる動脈や静脈などの血管がねじれると、むかつき、嘔吐、食欲不振などの自律神経系の消化器症状や、血尿、たんぱく尿、高血圧を起こすこともあります。

腎下垂の図解

◆腎臓が下がる原因

腎臓は周囲を脂肪で支えられていますが、発育が悪くて脂肪量が少なかったり、腹筋・背筋が弱かったりすると、腎臓を支える力が低下して腎下垂が起こりやすくます。そのため"やせた女性"に多く見られます。
同様の理由から、腎下垂の患者には胃や腸などの他の内臓下垂(胃下垂、腸下垂)が同時に見られることも少なくありません。また、腎臓につながる尿管や血管が生まれつき異常に長い人は、管が曲がったりねじれが生じやすく、腎下垂の症状が起こりやすくなります。


3.診断・治療・予防

◆診断

病院での診察

腎下垂になると、立っている時や歩いている時には腎臓が下に移動して腰痛などの症状が悪化しますが、横になって寝ていると腎臓が元の位置に戻り、症状が和らぎます。
また、腎臓の位置はわき腹に触れることで確認できるため、立った姿勢と寝た姿勢で腎臓の位置に違いがあれば腎下垂の疑いが高まります。
血尿やたんぱく尿の有無を調べるために尿検査を行うこともあります。

正確な診断を下すために、静脈に造影剤を注射した上でのX線撮影(レントゲン)を行います。造影剤の効果で体内の画像がはっきりと詳細に映り、腎下垂の状態を確認できます。

◆治療

腎臓を支える力を強くするために、痩せている人はに筋力トレーニングなどの運動療法、脂肪と体重を増やすための食事療法を行います。日常生活においては横になって休む時間を多めにとるよう指導します。
症状が重い場合は、こうした治療のほかに腹部にコルセットや腹巻きをすることで腹を圧迫し、腎臓が下がらないようにします。

1970年代以前は血尿やたんぱく尿などの症状が強い場合に腎臓を固定する手術を行うこともありましたが、必ずしも症状が改善するとは限らず再発することも多いため、近年ではほとんど行われていません。


4.腎下垂データ

【受診科】

  • 腎臓内科・泌尿器科・小児科
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