腰痛の原因となるストレスを解消するには

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ストレスを解消して腰痛治療

不安やストレスが大きくなると、体の機能をコントロールする「自律神経」のバランスが乱れ、心と体に様々な悪影響をもたらします。うつ病などの精神的な病気だけでなく、体の不調、内臓の病気、生活習慣病などの原因にもなります。

ストレスは腰痛とも深い関わりがあります(参考:心因性腰痛)。
腰痛が慢性的に続いていたり、腰に明らかな異常が見つからないケースでは、不安やストレスなどの心理・社会的要因が関係していることが非常に多いことが判明しています。

ここでは腰痛の原因となるストレスとどう向き合っていけばよいのか、具体的なストレス解消法を交えて解説します。


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1.ストレスの原因をつきとめる

初めに何がストレスとなっているのかを正確に把握することが必要です。
普段の自分の生活を振り返ってみて、苦痛を感じていたり、嫌だと思っていることがないか考えてみましょう。

仕事のストレス家族の不和

(例)

  • 職場の人間関係、仕事上の不満、仕事が忙しい
  • 家庭内の人間関係、家族に対する不満、将来への不安
  • 腰痛以外の病気、ケガなどによる身体的な苦痛

また、腰痛に対する不安や恐怖、痛みや医療に対するこだわり、性格や考え方など、心理的な要因がストレスとなっていることもあります。ストレスとなりうる要因については、「心因性腰痛 - こんな人に発症しやすい」で詳しく解説しています。

何が精神的な重荷になっているかを知るためには、自分の生活、性格、考え方などを客観的に見る必要があります。自分で気づくのが難しい場合は、家族や友人など親しい人に協力してもらいましょう。自分に対する気づかいや気休めは抜きにして客観的な意見を聞き参考にします。複数の要因が絡んでいる場合もあるので、悩みが深い時は精神科医や心療内科医などの専門家に診てもらうのが一番です。

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2.対策@「ストレスの元を断つ」

自分のストレスの元が何か分かったら、それは解決できる問題かどうかを考えてみます。

事例
問題解決法(例)
仕事上の問題人間関係が悪い上司や人事部門と相談し、自分または相手の異動や配置換えをしてもらうなど
仕事内容、賃金、労働時間などの不満上司や労働組合との相談。転職など
家庭内の人間関係、家事や子育の負担家族で一度じっくりと話し合って解決策を探る
実家に帰る、別居するなど一時的に距離を置いてみるなど
病気やケガなどの身体的な問題治療に専念する

2-1..自分一人で悩まない

不安や悩みによるストレス

解決策を考える際のポイントは、自分一人で何とかしようとしたり考えこんだりしないことです。
一人の考えには限界があります。ましてストレスで精神的に参っている時は、視野が狭くなって一つの考え方に固執したり思い込みが激しくなったりします。

どうしても解決が必要な問題なら、家族や友人の協力を仰いだり、精神科医などの専門家の力を借りて解決することも考えていく必要があります。特に同居の家族がいる場合は、家族の理解を得ることは重要です。第三者の客観的な考え方が加われば良い解決策も見つけやすくなります。


2-2.解決が難しいケースも多い

ストレスの原因が分かったからといって、必ずしもその問題を解消できるとは限りません。現実には仕事や家庭などの生活環境を変えるのは大変なことですので、根本的な解決が難しいケースが多いです。
そうした場合、解決できなくてもいいので、ストレスとうまく付き合っていく方法を考えましょう。
次項ではストレスをうまくコントロールしたり、発散する方法について解説します。

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3.対策A「ストレスを避ける・発散する」

人間にはストレスに対して強い人と弱い人がいます。ストレスを前向きにとらえ、それをバネとして自分の成長につなげられる人もいれば、負担に感じる人もいます。ストレス耐性の弱い人は、問題に正面から向き合おうとするとストレスに押しつぶされてしまいます。

無理にストレスを克服する必要はありません。ストレスも受け止め方次第です。ストレスをうまく「やり過ごす」、「受け流す」、「発散する」など、自分に合ったコントロール方法を身につけて、ストレスと上手に付き合っていくことが大切です。


3-1.ストレスをやり過ごす

ストレスをかわす

ストレスを上手くやり過ごすためには、環境、行動、心の持ち方などを変える必要があります。
「ストレスからは逃げてしまってもいい」と考えましょう。
ストレスの発生源が自分とは別のところにあって物理的に離れられるなら、できる限り近づかないようにします。自分の性格や性質などの内面的なものが原因ならば、どうすれば緊張や不安、嫌な感情を軽くすることができるかを考えてみましょう。
ストレスを完全に解消しようと思うと、それが悩みになって新たなストレスを生み出します。「ちょっとでも軽くなればいい」と考えて、少しずつ改善していくよう努力してみてください。

問題解決策
完全主義的な考え方・問題が完全に解決しなくても、7〜8割でよしとする
がんばりすぎる
責任感が強く真面目すぎる
人の頼みを断れない
・適度に手を抜いたり休みをとるようにする
・無理な目標を立てず、自分が無理せずできる範囲で行う
・何事も自分一人のせいにしない。少しは他人に責任転嫁する
・つらい時は全部自分でやろうとせず他人を頼る。負担を周囲にうまく分散する
・嫌なこと、できないことは無理にやらない。頼まれごとならはっきり断るか相談する
心配性で物事に悲観的・物事を深刻にとらえず、全ては些細なことだと楽観的に考えるように努力する
・自分の思い込みで行動を制限しすぎない
短気でイライラしがち・細かいことを気にしない
・他人に期待しすぎない
周囲の目や評価が気になる・自分をよく見せようとしない。周囲は思ったほど自分のことを見ていない
・自分の弱さ、弱い点を自覚する。そして隠さないようにする
・自分は自分、他人は他人と考える。周囲に無理に合わせる必要はない

痛みや医療に対する考え方やこだわりがストレスとなって、腰痛を引き起こしたり症状を悪化させているケースもあります。

問題 解決策
痛みが完全に消えないと満足しない痛みが多少残っても、普通に日常生活が送れるならよしとする
痛みを恐れるあまり、腰を過保護にしたり安静にしすぎる 過度の安静はかえって腰に悪いことを知り、無理のない範囲で体を動かし、趣味など楽しいことを積極的に行う
痛みのことばかり考えて悲観的になる
痛みを必要以上に恐れない。また、家にこもっていると気持ちがふさぎこんだり、痛みに意識が集中しやすいため、積極的に外に出たり家事や趣味を行う
・医者や医療に対する不満(医療不信)
・短期間の治療ですぐに病院を変えたり、色々な治療法を片っ端から試している
・不満によるストレスが腰痛の原因かもしれないと考える
・腰痛は治療の効果が現れ始めるまでに数ヶ月はかかるものだということを知る
「原因は○○のせいだ」、「手術をしないと治らない」、「もっと詳しい検査が必要だ」といった強い思い込みがある・強い思い込みがストレスとなって腰痛が起きているかもしれないと考える
・手術が必要な腰痛はごくわずかで、急性の腰痛の9割は自然に治り、慢性の腰痛はストレスを除くことで改善することが多いことを知る

3-2.ストレスをためこまず発散する

ストレス対策として、「ストレスの元を断つ」、「ストレスをやり過ごす」という2つの方法を紹介しました。
しかし、現実には生活環境を変えたり、人の考えや行動を変えるのはなかなか難しいことで、誰にでもできることではありません。
そこで大多数の人々は、現状を変えられないのはしかたのないことだと認め、それはそれとして定期的にストレスを発散することでストレスがたまり過ぎないようにしています。

主なストレス解消法は、自由な時間を使って好きなことを行ったり、ゆっくり休んでリラックスしたりすることです。そうした時間を過ごしている間は嫌なことを忘れることができ、ストレスを受け続けなくてもすみます。


解消法@「好きなことをする・遊ぶ・趣味を持つ」

遊びでストレス解消

ストレスを解消するには、自分の好きなこと、つまり、「楽しい」とか「気持ちいい」と思うことをしましょう
スポーツ、散歩、読書、音楽、映画、漫画、テレビ、ゲーム、ドライブ、旅行、お風呂、温泉、ショッピング、芸術活動、美味しいものを食べる、おしゃべりするなど何でも良いです。内容は気にせず、好きなように行うことが重要です。愚痴を言いたいなら我慢せずに言ったほうがいいですし、仕事が好きなら仕事に打ち込んでもいいです。興味のあることに新たにチャレンジしてみるのもよいでしょう。

とにかく運動でも娯楽でも、体面は気にせず余計なことを考えずに熱中できるような趣味を持つことができれば理想的です。

「快感」は痛みを和らげる

痛みは快感により抑制されることが科学的に証明されています。
脳の報酬系と呼ばれる快感を得る部位と、痛みを感じる部位は同じ場所にあります。好きな食べ物、好きなにおい、好きな音楽、好きな画像などによって快感を得ると痛みが和らぎます。
また、ストレスがたまると痛みを抑制する機能が低下したり、自律神経が過敏になったりして痛みを感じやすくなります(参考:なぜストレスで腰が痛むのか)。こうした場合も、快感によってストレスが解消されれば、体の機能が正常に戻り、痛みが軽くなります。
腰痛を解消するには、楽しいと思うことをたくさんすればいいのです。

ポイント・注意点

  • 腰を過保護にしない
    腰に悪そうだからとか、腰痛がおさまるまでは安静にするのが良いといって、趣味を制限してしまう人がいます。しかし医師に運動を制限されているなどの事情がなければ、痛みがひどくない範囲で積極的に腰を動かしたほうが、ストレス解消にも腰痛のためにも良いのです。
    腰痛は安静にしすぎるとかえって症状を悪くしたり治りが遅くなることが医学的に証明されています(参考:運動不足の弊害)。また、好きなことを制限すればストレスは更に大きくなってしまいます。

  • やりたいことを制限しない
    ストレスをためやすい人は、自分が本当に好きなことに意外と気づいていません。好きなことがあるのに、これはやってはいけない、やるべきではないと自分で制限してしまったり、世間で腰痛やストレス解消に良いとされている事ばかりを義務的に行なったりします。
    自分に合わない、楽しめないと思うことを続けてもあまり効果はなく、無理も生じてきます。そうした思い込みは全て捨てて、もっと自分の好きな何かを探してみるのもいいでしょう。

  • 「楽しむこと」を目的とする。「ストレス解消」はその結果
    「必ずストレスを解消しなければならない」と思ったり、ストレスが解消できなかったことを悩んだりすると、逆にそれがストレスになります。少しでも気が晴れればそれで良いと考えましょう。

  • 体に悪影響を与えるものには注意
    たくさん食べることや、お酒、タバコなどもストレス解消になりますが、度をすぎると心身に害を及ぼして逆効果になります。これらは節度を持ってほどほどに行うことが大切です。

解消法A「ゆっくり休む・リラックスする」

リラックスタイム

「特にこれといった趣味がない」、「自分の好きなことが分からない・見つからない」、「実際に好きなように行動してもうまくストレス解消ができない」という人も珍しくありません。
そういった場合は、嫌なこと、負担に感じることを一切行わず、頭をからっぽにして何も考えずにぼーっとする時間を持ちましょう。
ストレスとなることから離れて休むだけでも、心と体は大分スッキリします。好きな音楽を聞いたり、好きなテレビを見たり、アロマの香りを楽しんだりと、リラックスしながら休息をとればより効果的です。たまには「何もしない時間」や「何もしない日」を作ってみましょう。
そのほか、疲れがたまっているなら睡眠時間を多めにとったり、自然豊かな場所に行って新鮮な空気を吸うのもよいです。

手軽で効果の高い『散歩』

好きなことが見つからない人には「散歩」がお勧めです。
「時間や場所を選ばずできる」、「一人でも数人でも楽しめる」、「歩く距離も自由」、「運動効果もある」など、 とてもメリットの多いストレス解消法です。

ただ外に出て歩くだけでいいので簡単です。近所を散策したり、ちょっと長めにウォーキングしたり、出かけたついでに周辺をちょっと歩いてみたりと色々なやり方があります。1人で気楽に行うもよし、夫婦や仲の良い友人たちとでもよいでしょう。景色を眺めたり、おしゃべりしながら歩ければより楽しくなります。
最初は無理せず歩ける時間と距離で行い、慣れてきたら徐々に長くしていきます。最終的には毎日20〜30分続けられるようになるとよいでしょう。

散歩の効用は、運動やストレス発散、気分転換だけではありません。外の空気を吸って、太陽の光や風を感じ、眼や耳から外界の色々な刺激が入ってくることです。それによって、脳の下行性疼痛抑制系が刺激されると、痛みをブロックする機能が高まります。また、リズミカルに歩くことでセロトニンという神経伝達物質の分泌を促し、うつの回復・予防効果もあります。

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4.医療機関における治療

ストレス解消のための時間さえとれない場合、あまりにも忙しすぎるか、完璧主義に陥っている可能性があります。また、ストレスを解消しようと行動を起こす気にもなれない場合、うつ病などの精神疾患の恐れがあります。
こうしたケースでは相当にストレスが蓄積していて、自分だけで解決するのは難しいため、親しい人に協力を求めたり、精神科や心療内科を受診し、医師と相談して適切なアドバイスや治療を受けることが望ましいです。

4-1.ストレスの原因を探る「問診」

医師による診察

ストレスの原因を探るためには、自分の生活状況、性格や考え方などを客観的に見る必要があります。
ストレスによって精神的に参っている状態では、視野が狭くなり一つの考え方に固執したり思い込みが激しくなったりして、なかなか正常な判断ができません。そんな時は第三者による客観的な診断が有効です。
特に精神科医や心療内科医は心理学に精通しているので、様々な質問をしたり心理的なチェックテストを行いながらストレスの元を探り出し、良い解決策を提案してくれるでしょう。

4-2.ストレスに対する主な治療法

@薬物療法

内服薬イメージ

痛み止めの鎮痛剤や、抗うつ薬、抗不安薬などの精神科の薬を投与して症状の改善を図ります。

症状によって薬を使い分ける

ストレスが原因の腰痛は、体と心の不調が複雑にからみあって痛みが生じている場合が多いです。
腰の物理的な損傷による痛みの割合が大きく、ストレスなど心の痛みが小さいケースでは、通常の腰痛の場合と同じく、痛み止めの鎮痛剤や神経ブロック注射などが効果的です。
逆に心の痛みが大きかったり、神経に損傷があるケースでは、鎮痛剤はあまり効かないため、主に「抗うつ薬」や「抗不安薬」などの精神安定剤が用いられます。
実際には、初めに鎮痛剤が投与され、効果がないときは抗うつ薬や抗不安薬に変えるという順序で治療を行うことが多いです。

対ストレス用の薬について

  • 抗うつ薬
    うつ病などの治療に用いられる薬で、痛み止めとしても使えます。体に備わっている「痛みをブロックする機能(下行性疼痛抑制系)」を活性化する効果があり、神経の痛みにもよく効きます

  • 抗不安薬
    不安を和らげストレスを軽減する働きがあります。不安が軽くなれば脳で痛みを抑制するシステムが正常に働くようになり、痛みが軽減されます。精神を安定させるだけでなく、筋肉の緊張をゆるめる働きもあります

  • 抗てんかん薬
    痛みの信号が神経を伝わるのを抑制したり、筋肉の興奮を鎮める効果をもちます

※抗うつ薬や抗不安薬は、効果が出てすぐに服用を止めると、より症状がひどくなる「リバウンド」が良くみられます。効果が現れ始めてから徐々に容量を減らしていき、一ヶ月ほどかけて止める必要があります。服用期間はだいたい3か月から半年程度です。


A運動療法

歩いてストレス解消

ウォーキングなどの軽い運動を行い適度に体を動かすことで、精神的ストレスを解消したり痛みを和らげます。

効果1.ストレス解消

運動を楽しむことでストレス解消や気分転換になります。また、運動時は悩みや心配事などの余計な考えが浮かびにくく、痛み以外のことに意識を向けることにもなるためストレスから開放されます。

効果2.痛みの緩和

ストレスがたまると、痛みをブロックする機能が低下したり、痛みを感じる神経のネットワークが増強されたりして、健康時より痛みを強く感じやすくなります。こうした場合に軽い運動を行うと、感覚系に新しい刺激が入ることによって体の乱れた機能が回復して痛みが軽くなります。
また、運動で快感を感じることによっても痛みが軽くなります。これは脳の報酬系と呼ばれる快感を得る部位と、痛みを感じる部位が同じ場所にあるためです。


B認知行動療法

認知行動療法は痛みそのものを取り除く治療法ではありません。
病気や医療、痛みなどに対する間違った思い込みを持っている患者に対し、考え方(認知)がゆがんでいることを気付かせ、行動を変えていくものです。痛みがあっても様々な活動が可能であることを患者に自覚させ、痛みに振り回されず自分でコントロールするという視点を持てるようにします。
例えば、痛みを恐れるあまり安静にしすぎて運動不足になる人には、そういう行動をとってしまいがちなことに自分で気づかせます。また、腰痛があるから仕事も趣味も全くできないと思い込んでいるなら、少しぐらい腰痛があっても支障はないことに気づくように、痛みに対する考え方を少しずつ直していきます。

事例
認知のゆがみ矯正
痛みが完全に消えないと治ったとはいえない痛みは完全に消えるとは限らない。多少痛みが残っても、日常生活が普通に行えるようになれば、それで治ったと考えていい
痛みを実際以上に大げさに表現する
(普通に動けるのに「死ぬほど痛い」と訴えるなど)
自分の痛みの状態を客観的に見ることができるようにする
・病気や痛みに対する不安が大きい
・必要以上に恐れたり、こだわりをもっている、
「腰痛のせいで○○ができない」というマイナス思考を、「腰痛があっても○○をすることができた」といったプラス思考ができるように変えていく
・医者や医療に対する不満(医療不信)
・短期間の治療ですぐに病院を変えたり、色々な治療法を片っ端から試している
医師や医療、治療の成果に対し、過度に期待しすぎていることを自覚させる
「原因は○○のせいだ」、「手術をしないと治らない」、「もっと詳しい検査が必要だ」といった強い思い込みがある腰痛は原因不明のものの方が多く、ストレスが絡んでいるケースが多い。手術が必要な腰痛はごくわずかで、慢性の腰痛はストレスを除くことで改善することが多い

強い思い込みを持つ患者に対し、「あなたの考えは間違っていて、本当は○○なんです」とストレートに説明しても簡単には受け入れてもらえません。そこで患者自身の気付きを促すような様々な手法を用いて、じっくりと時間をかけて少しずつ心や頭を解きほぐしていきます。すぐに効果が出るような治療法ではないので、一ヶ月、二ヶ月と時間をかけて取り組みます。

具体的には、学校のような教室形式・学級形式で、痛みについての講義やリラックスのしかた、痛みが感じにくく腰に負担を与えない体の動かし方、痛みに集中しない方法などを学んで、軽い運動や筋力トレーニングを行います。同時に、社会的・心理的な問題を抱える患者がカウンセリングなどを受けて、精神的ストレスを軽減できるようにします。

高い治療効果

認知行動療法はもともと、うつ病やパニック障害などの精神疾患に対して行われていた治療法です。
心の病気に対する集中治療のようなものであり、ストレス、不安、うつといった精神的な不調が関係していることの多い慢性腰痛の治療法としても優れており、科学的根拠も認められています。例えば、腰の手術を行った場合と、認知療法と運動療法をあわせて行った場合とでは、2年後の経過に差がなかったことが明らかにされています。手術をしなくても、認知行動療法によって同じような効果が得られると言えます。
短期間ですぐに効果が出ない場合もありますが、根気よく治療にあたることで一定の成果をあげています。


◆ストレス対策−まとめ


  1. 自分がストレスを抱えていることに気づき、その原因をつきとめる
  2. ストレスの原因がわかったら、それを取り除く、または避ける
  3. ストレスを感じても、うまく解消する方法を見つける
  4. 自分のやりたいことを制限しない
  5. 好きなこと、やりたいことがなければ、体をゆっくり休めたり散歩をしてみる
  6. 一人で解決しようとしたり、ストレスを完全に無くそうとしたりしない
  7. 完璧にやることを目指さない。少しでも前進できればOK
  8. 以上のような方法では効果がない、または実行できないほど症状がひどい場合は、精神科や心療内科を受診して専門的な治療を受ける
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